クラウドファンディングで社会貢献しながら稼ぐ

クラウドファンディングの副業は稼げるのか?仕組みを解説します

目次

はじめに

クラウドファンディングを副業にできるのかな、と考えたとき、きっとこんな声が頭に浮かぶのではないでしょうか。

「本当に利益は出るの?」「会社に知られてしまわない?」「税金ってどうなるの?」――ひとつ気になり始めると、次々と不安が出てきますよね。

インターネットを見ると、「月に何十万円も利益が出ました」という華やかな成功談もあれば、「在庫を抱えて赤字になった」という失敗談も並んでいます。でも、それを読んでも「じゃあ、自分がやったらどうなるの?」という部分までは、なかなか具体的に想像できないものです。

たとえば、目標金額をいくらに設定するのか、プラットフォームに支払う手数料はどのくらいか、商品を作る原価はいくらになるのか。さらに、集まったお金から経費を差し引いたあと、どれくらいが利益として残り、そこにどんな税金がかかるのか。こうした数字を一つひとつ確認しないまま始めてしまうと、「思っていたより手元に残らない…」と感じる結果になることもあります。

この記事では、そんな読者の疑問にひとつずつお答えしていきます。副業としてクラウドファンディングに取り組むときに、実際にどんな場面で迷いや不安が生まれるのかを具体的な数字や状況に落とし込みながら、順を追ってていねいに整理していきますね。

クラウドファンディングの副業とは?

クラウドファンディングの副業は、商品やアイデアに共感した人から資金を集め、その資金をもとに企画を実行し、差額や手数料後の利益を得る仕組みです。ただし「お金が集まる」というイメージだけで始めると、手数料や原価、税金を差し引いた後にどれだけ残るのかが見えにくくなります。まずはクラウドファンディング自体の基本的な仕組みと、お金がどのように動くのかを理解し、そのうえで副業として成立する流れを押さえておくことが重要です。

そもそもクラウドファンディングはどんな仕組みでお金が動くのか

クラウドファンディングでは、商品やサービスを作りたい人が、具体的な企画内容・目標金額・募集期間(例:30日間)を設定し、専用サイト上で支援を募ります。支援者は「応援したい」と思った時点で、クレジットカードなどを使ってその場で代金を支払います。募集期間が終了し、設定した目標金額に到達した場合のみ、プラットフォーム手数料(一般的に支援総額の10%前後)を差し引いた金額が起案者の口座に振り込まれます。目標に届かなかった場合は、支援金は決済されず、起案者にお金は入らない仕組みです。

入金後、起案者は商品を製造したり、サービスを準備したりし、約束した内容のリターン(商品本体・限定グッズ・体験参加権など)を支援者へ発送・提供します。この流れでお金が動きます。

支援金から利益が残るまでの流れ

支援者が支払ったお金は、まずクラウドファンディングのサイト側に集められます。募集期間が終わり、設定した目標金額に到達した場合だけ、支援総額からプラットフォーム手数料(例:10%前後)と決済手数料を差し引いた金額が、起案者の銀行口座に振り込まれます。ただし、振り込まれた金額がそのまま利益になるわけではありません。そこから商品の製造費、原材料の仕入れ代、パッケージ代、配送用の送料、広告費などを支払います。

これらの支出をすべて差し引いたあとに残った金額が、最終的に手元に残る利益です。つまり、利益は「支援総額」ではなく、「手数料を引いた振込額」からさらに経費を差し引いた残りで決まります。この計算を事前にしておかないと、売上が多く見えても実際の利益がほとんど残らない状態になります。

会社員でも取り組めるのか

会社員でもクラウドファンディングを副業として行うことはできます。ただし、最初に自分の会社の就業規則を確認する必要があります。副業が全面禁止なら実行できません。申請制や許可制の場合は、事前に上司や人事へ申請して承認を得れば進められます。実務の多くはオンラインで行います。企画ページの作成、画像の準備、支援者へのメッセージ対応は、平日の夜や土日に自宅で作業できます。ただし、支援者対応や発送準備に時間がかかるため、本業の勤務時間中に作業しないことが前提です。

判断基準は、本業の業務時間・体力・納期に影響を出さずに運営できるかどうかです。ここを守れない場合は、副業として継続するのは難しくなります。

クラウドファンディングの副業にはどんな種類がある?

クラウドファンディングの副業といっても、仕組みや収益の出方は一つではありません。自分で商品やサービスを企画して販売する方法もあれば、資金を出す側として分配益を得る方法、見返りを求めない支援型もあります。それぞれお金の動き方やリスク、最終的に手元に残る金額の計算方法が異なるため、まずはタイプごとの特徴を整理し、売上から経費や税金を差し引いた実質的な手取りまでを具体的に比較していきます。

商品を売ってお金を集めるタイプ(購入型)

手法具体例仕組み初期費用目安主なコスト利益の出方
オリジナル商品の新規開発オリジナル財布・ボードゲーム・ガジェット企画→試作→量産→発送20万〜100万円試作費・金型費・製造費・送料支援数が増えるほど利益増だが原価リスク大
OEM商品販売既存商品のロゴ変更・仕様変更既製品を工場から仕入れ販売15万〜50万円最低ロット仕入れ・送料原価率が安定すれば利益読みやすい
ハンドメイド商品販売アクセサリー・革小物自作して販売5万〜20万円材料費・発送費原価低いが作業時間が利益を圧迫
デジタルコンテンツ販売PDF教材・動画講座ダウンロード提供5万〜15万円撮影・編集費原価ほぼゼロで利益率高い
イベント型リターン体験会・セミナー参加権を販売3万〜10万円会場費・備品費定員制で利益上限が決まる
サブスク型先行販売定期便の先行予約初回ロット確保10万〜40万円初回仕入れ・配送費継続率で利益が変動
限定コラボ商品インフルエンサーコラボ商品ブランド力を活用20万〜80万円製造費・ロイヤリティ集客力次第で利益拡大

購入型は、支援者が商品代金を先に支払い、その代わりに商品やサービスを受け取る仕組みです。起案者は、販売する商品内容・価格・募集期間(例:30日間)を決めて公開します。期間内に目標金額に達すると、手数料を引いた金額が振り込まれ、その後に商品を製造して支援者へ発送します。

支援者は寄付ではなく「予約購入」に近い形で参加します。そのため、起案者には商品を必ず届ける義務があります。副業として行う場合も、支援総額がそのまま利益になるわけではありません。振込額から製造費・送料・広告費などを差し引いた残りが利益になります。

お金を出して分配を受け取るタイプ(投資型)

手法具体的な内容最低出資額の目安想定利回り収益の仕組み主なリスク
不動産投資型クラウドファンディング賃貸マンション・商業ビルに出資1万円〜10万円年3%〜8%家賃収入から分配空室・不動産価格下落
店舗開業ファンド型飲食店・ホテル開業資金5万円〜10万円年3%〜10%売上利益から分配売上不振・閉店
事業投資型ファンドスタートアップや新規事業1万円〜10万円年5%前後事業利益から分配赤字で無配当
融資型(ソーシャルレンディング)企業や不動産事業へ貸付1万円〜年3%〜7%利息収入貸倒れ
株式型クラウドファンディング未上場企業の株式取得10万円前後〜将来売却益株価上昇益倒産・流動性低い
再生可能エネルギー型太陽光・風力発電事業1万円〜年3%〜6%売電収入から分配発電量変動

投資型は、事業やプロジェクトに資金を出し、その事業で出た利益の一部を受け取る仕組みです。支援者は商品を受け取るのではなく、将来の分配金を目的にお金を出します。例えば、飲食店の新規出店や不動産事業などに出資し、売上から経費を引いた利益が出た場合、その中から決められた割合で分配金が支払われます。利益が出なければ、分配金は減る、または0円になることもあります。

つまり、投資型は「商品を買う」のではなく「事業に出資してリターンを受け取る」仕組みです。元本割れの可能性もあるため、購入型とは性質が異なります。

お礼だけで金銭の見返りがないタイプ(寄付型)

手法具体的な内容支援金の使い道支援者が受け取るもの金銭的リターン主な注意点
災害支援型地震・豪雨など被災地支援物資購入・復旧費活動報告メールなし使途の透明性確認
医療支援型治療費・手術費の支援医療費・入院費お礼メッセージなし真偽確認が必要
地域活性化型地元イベント・施設再建会場費・設備費活動報告なし進捗確認
NPO活動支援型教育・福祉団体支援運営費年次報告書なし団体の実績確認
動物保護支援型保護施設・治療費支援飼育費・医療費写真付き報告なし継続性の確認
文化・芸術支援型展示会・作品制作支援制作費完成報告なし成果物保証なし
海外支援型発展途上国支援学校建設・井戸整備活動報告なし為替・現地事情

寄付型は、支援者がお金を支払っても商品や配当金を受け取らない仕組みです。目的は活動を金銭面で支えることであり、金銭的な見返りはありません。例えば、災害支援や医療支援、地域活動などに対して資金を出します。お礼として活動報告メールやお礼メッセージが届くことはありますが、商品発送や利益分配は行われません。

つまり、寄付型は「商品購入」でも「投資」でもなく、金銭的リターンを求めない支援の形です。

クラウドファンディング副業で実際にいくら手元に残るのか?

クラウドファンディング副業で「いくら稼げるのか」を考えるときは、集まった金額=そのまま利益ではありません。実際には、プラットフォーム手数料、商品やリターンの原価・送料、さらに後から支払う税金まで差し引いた金額が本当の手取りになります。ここでは、お金が差し引かれていく順番に沿って整理し、最終的にいくら手元に残るのかを具体的に見ていきます。

集まったお金から最初に引かれるお金(サイトに払う手数料)

クラウドファンディングで集まった支援金は、全額がそのまま口座に入るわけではありません。最初に差し引かれるのが、サイトへ支払う手数料です。多くのプラットフォームでは、支援総額の約15%〜20%が手数料として引かれます。これに加えて、クレジットカード決済などの決済手数料(数%)も差し引かれます。

例えば100万円集まった場合でも、手数料を差し引いた振込額は80万円台になることがあります。表示されている達成金額と実際の入金額は一致しません。まず確実に、サイト手数料が引かれます。

商品づくりや発送にかかるお金(原価や送料)

購入型クラウドファンディングでは、振り込まれたお金がそのまま利益になるわけではありません。商品を作るための原価や、支援者へ送る送料が必ずかかります。例えば、製造費が50万円、梱包材と発送費で5万円かかる場合、この時点で55万円は支出として確定します。ここに広告費や追加の資材費があれば、その分も差し引かれます。

さらに、材料費が想定より高くなれば、その増加分がそのまま利益を減らします。支援総額ではなく、原価と送料を引いた後の残りで利益が決まります。

あとから支払うお金(所得税や住民税)

クラウドファンディングで最終的に利益が出た場合、その利益に対して所得税と住民税がかかります。会社員が副業として行う場合は、年間の副業所得が20万円を超えると、自分で確定申告を行い、税額を計算して納めます。税金は振込時に自動で引かれません。確定申告後に、所得税はその年、住民税は翌年に支払います。例えば副業の利益が30万円出た場合、その全額が手元に残るわけではなく、税率に応じた金額を納税します。

最終的に手元に残るのは、「経費を引いた利益」からさらに「所得税と住民税」を差し引いた残りです。税金分を見込まずに使ってしまうと、後から不足します。

全部引いたあとに残るお金(本当の手取り)

本当の手取りは、支援総額からすべての支出を引いたあとの残額です。具体的には、「支援総額 − サイト手数料 − 決済手数料 − 製造費 − 梱包費 − 送料 − 広告費 − 所得税・住民税」で計算します。例えば、100万円集まり、手数料が18万円、製造と発送で55万円、広告費が7万円、税金が5万円かかった場合、手元に残るのは15万円です。表示されている達成金額100万円をそのまま使えるわけではありません。

最終的に自由に使えるお金は、この計算で出た残額だけです。これが実際の手取りです。

クラウドファンディング副業の利益をタイプ別で比べるとどう違う?

クラウドファンディング副業は、選ぶタイプによって「利益の出方」と「手元に残る金額」が大きく変わります。商品を販売する方法は売上から経費と税金を差し引いた差額が利益になりますが、投資型は分配や利回り次第で増減し、寄付型はそもそも金銭的な見返りを前提としません。同じ「クラウドファンディング副業」でも収益構造はまったく異なるため、タイプ別に手取りの違いを具体的に比較していきます。

商品を売るタイプはいくら残る?(購入型)

項目金額内容
支援総額1,000,000円集まった金額
プラットフォーム手数料(18%)▲180,000円サイトへ支払い
製造費・仕入れ・発送費▲550,000円原価・梱包・送料
広告費▲70,000円SNS広告など
最終利益(税引前)200,000円手元に残る金額

商品を売るタイプ(購入型)は、支援総額からサイト手数料と商品関連の費用を引いた残りが利益になります。差し引かれるのは、プラットフォーム手数料(約15〜20%)、製造費、仕入れ代、梱包材、送料、広告費などです。例えば、支援総額100万円、手数料18万円、製造と発送で55万円、広告費7万円の場合、残るのは20万円です。売上が100万円でも、手元に残る金額はその一部だけです。

製造費が安く、広告費をかけずに集客できれば残りは増えます。逆に原価が高い商品や送料が重い商品は、売上が伸びても利益は小さくなります。購入型は「売上規模は大きくなりやすいが、支出も同時に増える仕組み」です。

お金を出して増やすタイプはいくら残る?(投資型)

項目金額内容
出資額1,000,000円投資した金額
年間分配金(5%)50,000円1,000,000 × 5%
税金(約20%)▲10,000円分配金に課税
最終手取り40,000円実際に残る金額

■ 利回り別の手取り比較(出資100万円の場合)

年利分配金税引後手取り
3%30,000円約24,000円
5%50,000円約40,000円
8%80,000円約64,000円

投資型は、出資した金額に対して決められた利回りで分配金を受け取る仕組みです。例えば100万円を出資し、年利5%の条件であれば、年間の分配金は5万円です。この5万円に対して約20%の税金(所得税・住民税)がかかると、手元に残るのは約4万円になります。利益は「分配金 − 税金」で決まります。

購入型のように製造費や送料はかかりませんが、元本割れの可能性があります。売上を作る形ではなく、出資額に対する分配金だけが収入になります。

寄付タイプはなぜお金が増えない?(寄付型)

寄付型では、支援者が支払ったお金はそのまま活動費に使われます。災害支援、医療支援、地域イベントなどの費用に充てられ、支援者に分配金や商品はありません。例えば1万円を寄付しても、戻ってくるお金は0円です。受け取れるのは活動報告メールやお礼メッセージだけです。

そのため、支援する側として参加しても収益は発生しません。副業としてお金を増やす仕組みにはなっていません。タイプを選ぶ時点で、「利益を得るかどうか」の前提が変わります。

タイプごとに残るお金を並べるとどう違う?(手取り比較)

タイプ投入金額・基準手取り額作業量主なリスク
購入型(商品販売)支援総額100万円約250,000円多い(企画・製造・発送)在庫・原価増・クレーム
投資型(出資)出資額100万円約40,000円(年利5%・税引後)ほぼなし元本割れ
寄付型寄付額100万円0円なし金銭的リターンなし

同じ100万円を基準にしても、タイプごとに手元に残る金額は大きく違います。

購入型で、支援総額100万円から手数料・製造費・送料・広告費を引き、最終的に25万円が残ったとします。この25万円は、企画準備、ページ作成、支援者対応、発送作業を行った結果の利益です。

投資型で100万円を出資し、年利5%なら年間の分配金は5万円です。税金を引くと約4万円が残ります。作業はほとんどありませんが、元本が減る可能性があります。寄付型は、100万円を出しても戻りは0円です。金銭的な手取りは発生しません。

このように並べると、残る金額の規模、発生までの手間、リスクの種類がそれぞれ異なります。同じ金額を使っても、結果は別のものになります。

クラウドファンディング副業って実際どれくらい稼げるの?

クラウドファンディング副業に興味を持つと、「本当に稼げるのか?」という点が一番気になります。成功率はどれくらいなのか、1回のプロジェクトで実際に集まる金額はどの程度なのか、そして経費や税金を差し引いたあとにどれだけ残るのかを分けて考える必要があります。ここでは、数字の目安を押さえながら、現実的にどれくらい稼げるのかを整理していきます。

どれくらいの人が目標を達成している?

国内の主要クラウドファンディングサイトでは、目標金額を達成できる案件は約60%前後と公表されることが多いです。つまり、10件公開すると、約6件は達成し、約4件は目標未達で終了します。

カテゴリーによって差があり、ガジェットや地域グルメなどは達成率が高い傾向があります。一方で、知名度の低い企画や高額すぎる目標設定は、達成率が30%台にとどまることもあります。公開後3日〜7日で支援がほとんど入らない案件は、その後も伸びにくい傾向があります。開始直後に目標の20〜30%を集められるかどうかが、その後の達成確率を大きく左右します。

1回のプロジェクトでいくらくらい集まる?

主要プラットフォームの公開データでは、1件あたりの平均調達額は約100万円前後と表示されることがあります。ただし、数千万円規模の大型案件が平均値を押し上げている場合があります。

中央値で見ると、1件あたり50万円前後に集中することが多く、多くのプロジェクトはこの水準です。例えば50万円集まった場合、手数料を20%とすると振込額は約40万円です。原価率が60%の商品なら、製造と発送で30万円以上かかります。そこに広告費や税金を加えると、最終的な利益は数万円になることもあります。黒字になるかどうかは、調達額の大きさよりも「手数料・原価・広告費」との差で決まります。

実際に手元に残る金額の目安は?

項目金額計算内容
支援総額300,000円集まった金額
サイト手数料(20%)▲60,000円300,000 × 20%
振込額240,000円300,000 − 60,000
製造費・送料▲140,000円原価+発送費
税引前利益100,000円240,000 − 140,000

目標金額を30万円に設定し、実際に30万円集まったとします。サイト手数料が20%なら6万円が差し引かれ、振込額は24万円です。そこから製造費や送料で14万円かかれば、手元に残るのは10万円です。

目標を100万円にして達成した場合でも、手数料20万円、製造と発送で60万円、広告費10万円がかかれば、残りは10万円です。調達額が増えても、支出が増えれば利益は大きくなりません。

さらに、目標100万円に設定して未達で終了すれば、入金は0円です。目標金額を上げるほど、達成難易度も上がります。実際に残る金額は、「支援総額 − 手数料 − 原価 − 広告費 − 税金」で決まります。

クラウドファンディング副業でうまくいく人と失敗する人の違いは?

クラウドファンディング副業は、同じ仕組みを使っていても結果に大きな差が出ます。うまくいく人は事前準備や告知、資金計画まで具体的に組み立てていますが、失敗する人は準備不足や見込みの甘さで途中から伸び悩むことが多いです。また、成功には一定の作業時間や準備期間も必要になります。ここでは、成果が分かれるポイントを整理していきます。

うまくいく人は何を準備している?

うまくいく人は、公開前に支援者を集めています。具体的には、InstagramやXで事前告知を行い、開始日に支援してくれる見込み客を集めています。開始初日で目標の20〜30%を集める計画を立てています。

原価・送料・手数料を事前に計算し、支援が増えても赤字にならない価格を設定しています。例えば、原価率が60%を超えないようにし、送料も地域別に計算しています。リターンの内容、数量、発送予定日を具体的に記載し、「いつ届くのか」「何が届くのか」を明確にしています。公開前に集客計画と資金計算を終えていることが共通点です。

失敗する人はどこでつまずく?

失敗する人は、原価や送料を正確に計算していません。例え

ば、製造費を1個あたり2,000円と見積もっていたのに、実際は2,500円かかり、支援数が増えるほど赤字が広がるケースがあります。追加の梱包費や返品対応費を想定していないこともあります。

友人や知人の反応だけで需要があると判断し、事前に外部からの予約や反応を確認しないまま公開することもあります。その結果、開始後に支援がほとんど入らず、目標に届きません。商品写真が1〜2枚しかなく、サイズ・素材・使い方が書かれていない場合、支援者は購入を決められません。説明不足と準備不足が、そのまま支援額の少なさに表れます。

どれくらい時間をかけている?

うまくいく人は、公開前に少なくとも2〜4週間かけて準備しています。ページ作成に10時間以上、写真撮影と編集に5時間、原価計算と価格設定に数時間を使っています。公開後も、毎日30分〜1時間はSNS投稿や支援者への返信に時間を使っています。

平日の夜に1時間だけ作業する人は、告知や改善が追いつかず、公開後の支援が伸びにくくなります。週末にまとめて10時間使える人は、写真の撮り直しや文章修正、広告テストまで対応できます。例えば、最終利益が10万円で、合計作業時間が50時間なら時給は2,000円です。100時間かけて同じ10万円なら時給は1,000円になります。投入時間と手取り金額を並べると、差ははっきり出ます。

クラウドファンディング副業の税金はどうなる?

クラウドファンディング副業で利益が出ると、必ず考えなければならないのが税金です。いくらから課税対象になるのか、どこまでを経費として差し引けるのか、確定申告は必要なのかなど、知らずに進めると後から負担が大きくなることがあります。また、副業として取り組む場合は会社に知られる可能性も気になるところです。ここでは、クラウドファンディング副業に関わる税金の基本を順番に整理していきます。

いくら稼いだら税金がかかる?

会社員が副業としてクラウドファンディングで利益を出した場合、年間の副業所得(売上−経費)が20万円を超えると、原則として確定申告が必要になります。20万円以下であれば、所得税の確定申告は不要とされています(※住民税の申告は別途必要な場合があります)。

例えば、1年間で2回プロジェクトを行い、経費を引いた後の利益が合計25万円なら、確定申告を行い、所得税と住民税を計算して納めます。利益が15万円なら、所得税の申告は不要です。税金がかかるかどうかは、「支援総額」ではなく「経費を引いたあとの利益」で判断します。この金額が基準になります。

経費にできるお金はどこまで?

経費にできるのは、クラウドファンディングの実施に直接かかった費用です。具体的には、製造費、原材料費、仕入れ代、梱包材、送料、広告費、撮影費、デザイン外注費、プラットフォーム手数料などが含まれます。

例えば、支援総額が80万円でも、製造と発送で50万円、広告費で10万円、手数料で12万円かかった場合、経費は合計72万円です。利益は8万円になります。この8万円に対して税金がかかります。私的な食事代や日用品など、プロジェクトと関係のない支出は経費にできません。領収書や請求書を保管し、何に使ったか説明できるものだけが経費になります。

確定申告はいつ、どうやる?

確定申告は、毎年2月16日〜3月15日ごろの期間に行います。前年1月1日から12月31日までの利益をまとめて申告します。会社員が副業で年間20万円を超える利益を出した場合、自分で税務署に申告します。方法は、国税庁の「確定申告書等作成コーナー」を使ってオンラインで提出するか、書面で提出します。

手順は、①年間の支援総額を確認する、②経費を集計する、③利益(収入−経費)を計算する、④申告書に入力して提出する、という流れです。申告後に表示された税額を、指定された期限までに納付します。

消費税は気にする必要がある?

会社員が副業で小規模に行う場合、すぐに消費税を納める必要はありません。原則として、2年前(基準期間)の課税売上高が1,000万円を超えると、消費税の納税義務が発生します。例えば、2026年の売上が1,200万円を超えた場合、その2年後の2028年から消費税の課税事業者になる可能性があります。売上が数十万円〜数百万円規模であれば、通常は消費税を気にする必要はありません。

購入型で商品を販売している場合、価格には消費税が含まれています。課税事業者になると、「売上に含まれる消費税」から「仕入れや経費で支払った消費税」を差し引いた差額を納税します。売上が大きくなった後に対象になるため、タイミングを事前に把握しておく必要があります。

会社に知られることはある?

会社に知られる可能性があるのは、住民税の通知がきっかけになる場合です。副業の利益を確定申告すると、その金額をもとに住民税が計算されます。通常は、住民税の通知が会社経由で届き、本業の給与と合算された金額が記載されます。

例えば、副業で30万円の利益が出ると、その分だけ住民税が増えます。会社の経理担当が「給与に対して住民税が高い」と気づくことで、副業が推測されることがあります。これを避けるには、確定申告書の住民税欄で「自分で納付(普通徴収)」を選択します。そうすると、副業分の住民税は自宅に納付書が届き、自分で支払います。給与から天引きされなければ、会社に知られる可能性は低くなります。

クラウドファンディング副業を始める前に確認すること

クラウドファンディング副業は、思いつきで始めると後から資金不足やルール違反、時間不足に直面しやすい取り組みです。事前に自己資金の目安や不成立時の扱い、勤務先の副業規定、確保できる作業時間を整理しておくことで、無理なく続けられるかどうかが見えてきます。ここでは、始める前に最低限確認しておきたいポイントを順番に押さえていきます。

最初にいくらお金が必要?

商品を作る場合、公開前に現金が必要です。具体的には、原材料の仕入れ代、試作品の製作費、商品写真の撮影費、デザイン外注費などです。例えば、試作と撮影で合計20万円かかる場合、その20万円は先に自分で支払います。目標金額を30万円に設定して達成しても、手数料と製造費で25万円かかれば、手元に残るのは5万円です。最初に出した20万円を回収できなければ、資金は増えません。

事前に「いくら先に出すのか」「いくら集まれば回収できるのか」を計算しておく必要があります。支出と回収額を並べると、黒字になるラインが具体的に分かります。

集まらなかったらどうなる?

主要プラットフォームの達成率が約60%の場合、10件中4件は目標未達で終了します。目標金額を高く設定するほど、未達になる確率は上がります。

未達時に「オール・オア・ナッシング方式」を選んでいる場合、目標に届かなければ入金は0円です。支援者へは返金され、起案者にはお金は入りません。ページ作成や告知に使った時間だけが残ります。例えば、準備に30時間かけても未達なら売上は0円です。達成率と目標金額を具体的に計算しておかないと、時間だけを失う結果になります。

会社のルールは大丈夫?

始める前に、会社の就業規則を確認します。「副業禁止」「事前申請制」「許可制」などの記載があるかを具体的に読みます。申請が必要な場合は、人事や上司に書面で届け出ます。確認せずに始めると、後から説明を求められる可能性があります。

平日に使える時間が1日1時間なら、ページ修正や支援者対応に使えるのもその範囲です。週末にまとめて5〜10時間作業する場合でも、本業に影響が出ないかを考えます。

「会社の規定」と「使える時間」を並べて確認すると、無理なく続けられるかどうかが判断できます。

どれくらい時間を使える?

平日に使える時間が1日30分なのか、1時間なのかで進み方は変わります。ページ作成だけでも合計10〜20時間はかかります。写真撮影や原価計算、文章修正まで含めると、公開前に30時間以上使うこともあります。

公開後も、毎日の問い合わせ返信やSNS投稿に30分〜1時間は必要です。発送準備が始まれば、梱包と宛名作業でさらに数時間かかります。例えば、合計50時間使って利益が10万円なら、時給は2,000円です。使える時間が少なければ、その分、集客や改善の回数も減ります。自分が確保できる時間を具体的な数字で出してから判断します。

クラウドファンディング副業で失敗しやすいポイント

クラウドファンディング副業は、成功事例だけを見ると順調に見えますが、実際には資金が集まらない、在庫が余る、支援者とのトラブルが起きるといったリスクもあります。特に目標未達や商品トラブルは、そのまま赤字や信用低下につながる可能性があります。ここでは、事前に想定しておくべき失敗パターンと、その影響を整理していきます。

目標金額に届かなかったらどうなる?

目標に届かなかった場合、「オール・オア・ナッシング方式」では入金は0円です。支援者には返金され、起案者の口座には1円も入りません。

例えば、広告費に5万円、試作費に10万円使っていた場合、その15万円は戻りません。売上が0円でも、支出はそのまま自己負担です。達成率が30〜40%の分野で100万円を目標に設定すると、未達の可能性は高くなります。事前に「最大でいくらまで自己負担できるか」を具体的な金額で決めておかないと、未達時の負担が大きくなります。

商品が売れ残ったらどうなる?

支援数を100個と見込んで100個仕入れたのに、実際の支援が60個だった場合、40個が在庫として残ります。仕入れ代を先に支払っていれば、その分の現金は回収できません。発送後に不良品や破損の連絡があれば、再製造や再送料が発生します。例えば1件あたり2,000円の再発送が10件出れば、2万円の追加負担です。

海外仕入れの場合は、為替変動で仕入れ単価が上がったり、輸送遅延で追加保管費がかかることもあります。仕入れ数量と実際の支援数がずれると、当初の利益計算は崩れます。

クレームやトラブルが起きたらどうなる?

発送予定日を過ぎても連絡がない場合、支援者は不安になります。XやInstagramで「まだ届かない」と投稿されると、その内容は第三者にも見られます。

問い合わせに数日返信しないと、「対応が悪い」と書き込まれることがあります。支援者とのメッセージやコメントはページ上に残るため、対応内容がそのまま公開されます。例えば、10件の問い合わせに適切に対応しないと、評価が下がり、次回のプロジェクトに影響します。納期・説明・返信速度が、そのまま信用に直結します。

まとめ

クラウドファンディングを副業として考える場合、まず理解すべきなのは「調達額=利益ではない」という点です。支援総額からプラットフォーム手数料(15〜20%前後)、製造費や送料、広告費、さらに税金まで差し引いた残額が、実際に手元に残る金額です。数字で分解してみると、100万円集まっても残りは10万〜30万円程度になるケースは珍しくありません。

次に重要なのは、種類によって収益構造がまったく違うことです。購入型は利益が大きくなりやすい一方で、在庫・原価・発送リスクを抱えます。投資型は労力が少ない代わりに利回りは年3〜8%程度に収まります。寄付型は金銭的なリターンは発生しません。同じ「クラウドファンディング」でも、残るお金の規模もリスクも別物です。

さらに、成功確率も現実的に見る必要があります。達成率が60%前後ということは、10件中4件は未達で終わります。目標金額を高く設定するほど未達リスクは上がります。未達の場合は入金0円という形式もあるため、準備費や広告費がそのまま自己負担になります。

加えて、本業との両立、会社の就業規則、投入できる時間、納期管理、クレーム対応なども無視できません。50時間かけて10万円残るなら時給2,000円ですが、100時間かければ時給は半分になります。利益だけでなく、時間効率も含めて判断する必要があります。

クラウドファンディング副業は、期待だけで始めると数字とのギャップに戸惑います。
「支援総額 − 手数料 − 原価 − 広告費 − 税金」という式で具体的に計算し、達成率と投入時間まで並べて初めて、自分に合うかどうかが見えてきます。

感覚ではなく、数字で判断することが、副業として続けられるかどうかの分かれ目です。

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