目次
はじめに

「せどりって、とにかく安く仕入れられる場所を探せばいいの?」「店舗に行けないと不利?」「少ない資金でも始められる仕入れ先はあるの?」──そんな疑問を感じている方も多いのではないでしょうか。せどりの仕入れは、安い場所を探し続けることではなく、自分の時間の使い方や手元の資金、普段動ける範囲に合わせて選び方を整えていくことが大切です。
仕入れ先の数や知名度だけを追いかけるのではなく、「外出できる時間はあるか」「今使える資金はいくらか」「どのくらいの期間で売り切りたいのか」といった現実的な状況によって、選び方は自然と変わってきます。この記事では、仕入れ方法や仕入れ先をただ並べるのではなく、どんな状況ならその選択を続けやすいのか、逆に自分には合わないと感じたら最初から手を出さなくてよいのはどこなのかを、順を追ってやさしく整理していきます。
読み進めながら「自分ならどう動くかな」と想像しつつ当てはめていくことで、無理なく続けられる仕入れ先を落ち着いて選べるようにしていきますね。
せどりの仕入れ先の選び方
せどりの仕入れ先を選ぶときは、安いところ探しから入らず、「自分が無理なく回せるか」だけで決めます。外出できる頻度、動ける時間帯、仕入れに回せる資金の上限を先に決めて、その条件に合う仕入れ先だけを候補に残します。条件に合わない選択肢は、見に行く・登録する・比較する前に外します。条件が揃っている仕入れ先だけに絞ると、仕入れで迷う時間が減り、毎回同じ流れで仕入れを回せるようになります。
利益を基準にした仕入れ先の選び方
仕入れ先は、同じ1商品で3,000円以上の価格差がはっきり出るところだけを候補に残します。まずやるのは、仕入れ前の時点で「この商品はいくらで売れそうか」を自分で決めておくことです(例:自社ECでの販売予定価格、メルカリの相場、過去の販売実績など)。そのうえで、販売価格 −(仕入れ値+送料+販売手数料)を手元で計算し、引いたあとに利益が残る数字になっている仕入れ先だけを使います。
反対に、最初から「値下げして売り切る前提」になりやすい場所は、この段階では仕入れ先にしません。安く出さないと動かない商品や、相場が崩れやすいところで仕入れると、送料や手数料を払ったあとに数字が消えやすいからです。ここでは回転数を上げる工夫は考えず、少ない仕入れ回数でも利益が残る商品が取れる仕入れ先かだけを基準に選びます。
時間効率を基準にした仕入れ先の選び方
仕入れ先は、仕入れ→検品→撮影→出品までをその日のうち(1日以内)に終えられる場所だけに絞ります。まず確認するのは、家や作業場所からの距離です。たとえば往復で2時間以上かかる場所や、渋滞・乗り換えで毎回時間がぶれやすい場所は最初から外します。仕入れに行って帰るだけで体力と時間を使い切ると、出品が翌日にずれ込んで作業が溜まりやすくなるからです。
次に、入荷のタイミングが読めるかを見ます。入荷日が決まっている店舗、定期的に更新される卸サイト、発注から到着までの目安が明記されている仕入れ先のように、予定が立つところだけを残します。反対に、「行ってみないと分からない」「いつ入るか店員にも分からない」タイプの場所は、待ち時間や空振りが増えるので使いません。
最後に、同じ手順で繰り返せる仕入れ先だけを選びます。毎回商品を一から探し回る必要がある場所ではなく、定番の仕入れルートが作れる場所に寄せます。たとえば「この棚(カテゴリ)だけ見る」「この型番だけ拾う」「この出品者だけチェックする」のように、見る範囲を固定できる仕入れ先は残し、毎回ゼロから探し直す必要がある選択肢は切ります。
ライフスタイルで分かれる店舗仕入れと電脳仕入れの向き不向き
店舗仕入れと電脳仕入れは、「どこで買うか」ではなく「いつ動けて、どう作業を進められるか」で向き不向きが決まります。外出できる曜日や時間が確保できるなら店舗で探す形を選び、まとまった外出が難しいなら家で画面上の作業だけで完結する形を選びます。どちらが有利かを比べるより、今の生活リズムの中で“同じ動きを繰り返せるか”を基準にします。生活に合わない方法を選ぶと、仕入れの回数が減り、作業が途切れて続かなくなります。
店舗仕入れに向く人:外出できる時間・移動が苦にならない
店舗仕入れは、平日の昼間や閉店前など、人が少ない時間に動ける人に合います。たとえば「仕事の合間に1〜2時間動ける」「家事の前後に寄れる」「閉店30〜60分前にサッと入れる」といった時間があるなら、店頭で完結しやすくなります。棚の前で価格・状態・付属品の有無をその場で確認できるので、持ち帰ってから迷う時間が減り、仕入れの決断も早く終わります。
ただし、店舗に行く以上は移動時間込みで回収できる量が必要です。往復して1点しか取れない状況だと、作業時間より移動が勝ちやすくなります。目安としては、1回の外出で**数点まとめて確保できる(例:3〜5点以上)**状態を作れる人が向いています。仕入れのたびに気合いが必要になると続かないので、週に数回、同じルートで同じ動きができる人ほど店舗仕入れは安定します。
電脳仕入れに向く人:在宅作業を中心に進められる
電脳仕入れは、夜間や隙間時間に家で作業したい人に合います。たとえば「子どもが寝たあとに30分だけ」「通勤前に15分だけ」「週末にまとめて1〜2時間」のように、外出できるまとまった時間が取りにくい場合でも進められます。
やることは、毎回その場の思いつきで探すのではなく、検索条件を固定して同じ操作を繰り返すことです。具体的には、カテゴリ・ブランド・型番・価格帯・状態(新品/中古)・送料込み条件などを決めて、同じ条件で検索→候補を見比べる流れを作ります。条件が決まっていると、毎回「何を探すか」で止まらず、画面上の確認だけで仕入れ作業が回ります。
電脳は移動がない分、1商品あたりの価格差が小さくなりやすい点は受け止めたうえで進めます。その代わり、家で完結するのが強みです。仕入れた商品を自宅で検品・撮影して出品し、梱包して発送できる環境(撮影スペース、梱包材の置き場、発送に行ける導線)が整っている人ほど、電脳仕入れは無理なく続けられます。
代表的なせどりの仕入れ先別:メリット・デメリット
仕入れ先によって、利益が出るまでの数字の作り方と、あなたが払う手間の種類が変わります。参入に会員登録や審査が必要か、価格が日々どれくらい動くか、仕入れを決めるまでに何分・何時間かかるかを先に見ておくと、使う仕入れ先が自然に絞れます。ここでは仕入れ先をむやみに増やさず、「自分が使う候補」だけを残せるように、メリットとデメリットを並べます。条件に合わない仕入れ先は、リサーチに時間を使う前に外しておきます。
業者オークションのメリット・デメリット
業者オークションは、申し込んだその日から始めるというより、最初に準備が必要な仕入れ先です。参加登録の手続きがあり、本人確認書類や事業に関する書類の提出を求められることがあります。登録が完了するまで入札できない場合もあるので、「すぐ仕入れたい人」は先にフリマや卸など別のルートを回しながら、並行して申請を進めます。
一方で、登録して参加できるようになると、落札価格と相場の差が読みやすい場面があります。相場を見ながら入札できるため、条件が合えば1点あたりの粗利が取りやすいことがあります(例:相場が安定している型番や、状態ランクが揃っているロットなど)。仕入れ値が決まる瞬間が明確なので、相場との差を前提に金額を組み立てやすいのも特徴です。
ただし、業者オークションは開催日や終了時間が決まっていることが多く、作業時間を合わせないと参加しづらくなります。入札の締め切りに間に合うように相場確認や入札額の調整をする必要があるため、家事や本業の都合で時間が読めない人は負担が出ます。また、まとめて仕入れやすい反面、支払いもまとまりやすいので、資金をある程度まとめて動かせる人のほうが扱いやすい仕入れ方です。
フリマ・EC仕入れのメリット・デメリット
フリマアプリやECでの仕入れは、アカウント登録が終わればその場で検索して購入まで進められるのが強みです。店舗のように外出準備や移動がいらず、業者オークションのような書類提出も基本的にないため、始めるまでの手間が少なく済みます。「まず1点だけ試してみる」「今夜のうちに仕入れを決める」といった動きが取りやすい仕入れ先です。
ただし、出品者が多い分、同じ商品が並びやすく、価格差は小さくなりやすい傾向があります。相場に詳しい出品者も多く、利益が大きく抜ける商品は早く消えます。大きな差を狙うより、条件を揃えて拾うほうが現実的です(例:状態を「未使用に近い」に限定する、送料込みに絞る、型番やブランド名で固定して探す など)。
探し方は毎回ゼロから検索し直さず、保存検索と通知を使って同じ条件で追い続けます。具体的には、狙うキーワードと価格帯を決めて保存し、通知が来たら商品ページを開いて、価格・状態・付属品・送料を確認して購入可否を決めます。こうすると「探す時間」より「確認して買う時間」に寄せられます。
この仕入れ方は、1回で大きく抜くというより、薄利でも回転を重ねて積み上げる人に合います。小さな利益の商品でも同じ作業を繰り返せる人ほど、フリマ・EC仕入れの強みを活かせます。
失敗するせどりの仕入れパターン
せどりの仕入れで失敗しやすいのは、買う前の時点で「やめていい選択肢」を残したまま動いてしまうときです。価格の安さや仕入れ量だけで商品を選ぶと、仕入れ後に「売り切るまで続けるしかない」状態になり、途中で引き返しにくくなります。この章では、仕入れの途中で迷う時間を増やさないために、買う前に切っておくべき仕入れ方を整理します。失敗につながりやすい動きを先に知っておくことで、続ける仕入れと、最初からやらない仕入れを早い段階で分けられます。
仕入れる前に相場を確認せず価格の安さだけで判断するパターン
仕入れで一番やりがちなのが、販売価格を見ないまま「安いから」と買ってしまう動きです。セール表示や割引率が大きく見えても、先にやるのは値札を見ることではなく、その商品がいくらで売れているかを確認することです。相場を見ずに買う行動は、この時点でやめます。
具体的には、購入ボタンを押す前に、メルカリ・ヤフオク・Amazonの中古相場などで同一条件の取引価格を数件だけ見ます(同じ型番、近い状態、付属品の有無まで揃える)。そこで過去の取引価格が出てこない商品や、検索しても別物ばかりで比較できない商品は、仕入れ候補から外します。この段階では「たぶん売れるだろう」で触りません。
売値がはっきりしないまま数を増やすと、売り方が決まらない在庫が残ります。仕入れの時点で、誰が・どんな理由で・いくらなら買うかを頭の中で一度だけ具体化し、出品タイトルと写真のイメージまで浮かぶ商品だけを仕入れます。そこまで想像できない商品は、安く見えても買わずに置いていくほうが安全です。
売り切るまでに必要な作業量を想定せず在庫数だけを増やしてしまうパターン
在庫を増やしすぎる原因は、仕入れの時点で「売るまでに自分がやる作業」を数えていないことです。買う前に、写真撮影に何分かかるか、梱包に何分かかるかを先に思い出してください。そこを考えずに仕入れる動きはやめます。
目安として、1点あたりに「撮影・採寸・商品説明の入力」で数分、「売れた後の梱包・発送準備」でさらに数分は必ず発生します。自分が1日に動ける時間を決めたうえで、その時間で処理できる点数だけ仕入れます。たとえば今日は5点しか出品まで終えられないなら、仕入れも5点までに止めます。処理できる量を超えると、出品待ちが積み上がって売上が止まり、部屋だけが埋まっていきます。
さらに、保管と発送まで含めて回せる商品だけを持ちます。置き場所に困るサイズ、持ち上げるのが面倒になる重さ、梱包材が特殊になる商品は、この段階で仕入れ候補から外します。仕入れた瞬間だけではなく、家で保管して、梱包して、発送に持ち出すところまでを想像し、無理なく回せる量だけに絞って仕入れるのが安全です。
せどりの仕入れの判断基準
せどりの仕入れは、その場の感覚では決めず、数字と自分の動きだけを見て続けるかどうかを決めます。仕入れのたびに確認する項目をあらかじめ絞っておけば、現場や画面の前で考え込まずに済みます。この章では、毎回チェックする内容を増やさず、仕入れを止めずに回すために見る点だけを整理します。事前に決めた条件に当てはまらない商品は、悩まずに仕入れを見送ります。
仕入れ値と売値の差を数字として説明できるか
仕入れる前に、「いくらで売って、いくら残るか」を口に出して言える状態にします。確認するのは3つだけです。①想定する販売価格、②送料、③販売手数料。その3つを引いたあとに手元に残る金額を、その場で計算してメモします。
たとえば「8,800円で売る。送料750円、手数料10%で880円。仕入れが5,900円なら、残りは8,800−750−880−5,900=1,270円」のように、数字で言い切れる商品だけを仕入れます。ここが言えない仕入れはしません。
差が1,000円未満なのに「なぜそれでも残るのか」を説明できない商品は買いません。少しでも計算がずれると赤字になりやすく、発送方法の変更や軽い値下げだけで数字が消えるからです。さらに、最初から値下げをしないと売れない商品は選びません。値下げ前提でしか動かないものは、想定していた残り金額がすぐ崩れます。数字が言えない・残りが薄い・値下げ前提、この3つがそろう商品は仕入れないのが安全です。
仕入れから売り切るまでの期間を事前に具体的に想定できているか
仕入れる前に、その商品が出品してから何日くらいで売れそうかを、目安で言える状態にします。たとえば「1週間以内」「2週間前後」「3〜4週間」といった形で、売れるまでの時間を先に決めてから仕入れます。期間が言えない商品は、買ったあとに値下げや放置が増えて在庫化しやすいからです。
期間の目安は、過去の取引履歴や出品状況を見て作ります。同じ型番や似た状態の商品がどのくらいのペースで動いているかを確認し、売れるまでの期間を自分の中で一つに決めます。そのうえで、30日以上かかりそうな商品はこの段階では外します。長く持つほど、保管スペースが埋まり、仕入れに使ったお金も戻らないまま止まります。
売れるまでの間は、商品を置く場所が必要になり、資金も動かせません。仕入れは「買えるか」ではなく、いつ売って現金に戻るかまで含めて考えます。出品してから売り切る日数が想像できない商品は、最初から仕入れないほうが安全です。
まとめ
せどりの仕入れは、場所を探す作業ではなく、条件に合う選択肢を残す作業です。外に出られるか、使える資金はいくらか、何日で売り切りたいかを先に決めれば、見るべき仕入れ先は自然に絞れます。数字で説明できない仕入れ、回転が想像できない仕入れは最初から切ります。条件に合う選択肢だけを残せば、仕入れで立ち止まることはありません。